看護師の私がうつになって分かった3つのこと - マコdiary

看護師の私がうつになって分かった3つのこと

今回は、

看護師の私がうつになり

その経験から分かったこと、

気づいたことをお話しようと思います。

この記事を書いたのは、

マコ

元看護師(勤務歴12年)。

激務により体調不良・肌トラブルになった経験をもとにブログを執筆中。人の健康をみつめてきた看護師の目線を折り込みながら、健康やお肌・働き方に悩む方に寄りそえる記事を目指しています。

現在1児のママとして育児に奮闘中。

マコdiary運営者。

まずは、

わたし自身のお話をしますね。

うつになるまでのわたしの生活

病院 廊下 職場

看護師になり仕事に追われる

看護師の国家試験に無事合格し

就職先も決まり、

順風満帆な社会人ライフをスタートさせました。

今まで国家試験合格に向けて一直線だったので、

看護師の仕事がどうこう、

働き方うんぬんなど

考えることもなかったので、

働くまでまったく

職場の現状なんて分かりませんでした。

いざ現場で働くと、

・現場で求められる知識は学校以上(どの分野もそうかもしれませんが)
・不規則な勤務形態
・人間の生死に関わるスキル・知識・集中力が必要
・献身的な姿勢、冷静な判断も必要
・その業務をシフト内に終わらせないといけない
・絶対に定時に帰れない
・その業務をこなしながら、連打されるナースコールの対応
・突然の入院対応
・患者さんからの暴言と暴力の対応
・毎日3~4時間のサービス残業

・他職種のミスを発見したら看護師がインシデントとして記録

・介護度が高い高齢者が99%入院(わたしの勤務先)

想像以上の激務。

現場で習得しなければならないスキルや知識が多すぎててんてこまい。。

休日は、

勉強とレポート作成。

改めて思うけど、

看護師の業務量は異常。

この業務量は看護師なら当たり前という風潮。

私の場合、

看護のやりがい1:業務量(ストレス)9

の状態がずっと続きました。

睡眠障害→うつになる

ベッド 眠る

そんなストレス過多な日々を過ごしていて、

2年目になる少し前から

夜眠れなくなる『睡眠障害』になりました。

1年目から時々眠れなくなることはあったけど、

その頃にはもろに眠れなくなりました。

ひどく疲れているのに眠れないんです。

そして、

朝起きれなくなる日がふえ

ずっと吐き気があったり

出勤できなかったり

急に涙がでるようになってきました。

さすがに「なんか違う」と気づき、

おそるおそる

人生初の心療内科へ受診しました。

看護師でも心療内科へ行くの緊張しましたね。(笑)

そしたら、

『うつ』と診断されました。

休職へ

休む

人生初うつと診断されて

まさか自分がと思うのと同時に

ホッとしたのを覚えています。

身体の調子が悪くなってきてから、

仕事を辞めないと

自分がやばいと

心のどこかで思っていたので

うつと診断されて

仕事を辞める口実ができたとホッとしました。

うつと診断されて

休暇をとるようにと診断書をもらい、

通院と内服が始まりました。

診断書を上司に提出した時、

一言「しっかりと休んで」とだけ言われ

すぐに休暇に入れました。

memo

ちなみにうつを簡単に説明すると、

『脳のエネルギー欠乏により、脳というシステム全体にトラブルが生じてしまっている状態』です。

脳のエネルギーが欠乏すると、

憂うつな気分やさまざまな欲(食欲、睡眠欲、性欲など)の低下がつづくだけでなく

色々な身体の症状があらわれます。

脳のエネルギーが欠乏する原因は一つではなく実にさまざま。

それゆえ、うつは誰でもなる可能性があるポピュラーな病気です。

主な治療法は、休養、薬物療法、カウンセリングです。

休職中のわたし

部屋 眠る 何も考えない

診断書を上司に提出して

1ヵ月の休暇(休職)が始まりました。

内服と通院を欠かさないことを決めて、

他の家事などはほとんどせずゆっくりしました。

何食べても美味しくないし、

好きな番組や

アニメを見ても何も感じない、

好きな雑誌を読んでもときめかない

そんな状態でした。

だけど調子がいい日は

できるだけ外にでるようにしました。

一人で家に引きこもっていては、

もっと気持ちが落ち込むかもしれないと思ったからです。

もちろん体調が悪いときは

ベッドから動けなかったのでベッドの上で過ごしました。

食欲はあったけど

栄養バランスまで考えることができなかったので、

食べれるものは口に運んでいました。

あと同じ社宅で暮らしてた看護師の友人が、

時々外に連れ出してくれたりもして

私を見守ってくれました。

無事に何事もなく

休職期間を終えた私でしたが、

看護師に戻ろうという意欲が戻らず、

症状も改善される兆しもなかったので

病院に退職届を提出して

実家へ戻りました。

実家に戻りその後

ベッド 眠る

体重が10㎏減る

実家で両親は何も言わずに

食事を作ってくれました。

私は実家にいる間

通院と、内服と、食べて、寝ての

繰り返ししかできませんでした。

また

食べてもお腹を下し、

当時体重が50㎏あったのが40㎏まで減り

身体も心も動かなくなりました。

調子が悪くても

通院と内服はやめず、

食事も摂れる範囲で摂りつづけました。

働きたいと意欲がでてきた

体重が激減した後、

何がきっかけだったのか

今でも分からないのですが

急に「外に出たい」と思うようになりました。

そう思うようになったら、

食事が美味しいと思うようになり

とんとん拍子に体重が順調に増えていきました。

何が起きたのか未だにわかりません(笑)。

その時「自分が何をしたいか」と考えた時、

”看護師”は思い浮かばなかったです。

まだ味わった苦痛が

脳にこびりついていました。

看護師以外で何がしたいか、

どんな仕事なら

無理なく動けるか考えていき、

あるアルバイトの求人が目に入り

応募して働きだしました。

人生初、看護師以外の職業を体験

ミーティング

わたしは化粧品販売のアルバイトを

復帰戦として選びました。

化粧品や美容はもともと好きなので

体験してみたい職業でした。

アルバイトでも

美容の勉強を存分にさせてもらえるお店で

のびのびと楽しく

過ごさせてもらいました。

美容の知識が増えてくると、

今度は

エステサロンで働いてみたいと思うようになり、

キリがいいところで辞め

エステサロンに転職しました。

そのエステサロンも

研修を十分にさせてくれるところでしたが、

看護師以上の長時間労働で

ハードなサロンワーク。

その中で

個人で月数十万円の売り上げを

出さなければならないノルマもありました。

『看護師以外の職業もこんなに厳しい』

この体験をしていく中で、

看護師の仕事と色々比べるようになりました。

「華やかな仕事だけど、こんなに数字が求められる」
「看護は数字ではなく、人の人生に寄り添う仕事だったな」
「血管に針刺したいなぁ(笑)」

などと

看護を色々ポジティブに考えられるようになったと同時に

ふと「うつを克服できるかもしれない」と思えるようになりました。

その後看護師に復帰

看護師 病院 

「うつを克服できるかもしれない」と思えたら治療終了まで早かったです。

エステサロンで働いている時も

通院と内服は続いていましたが、

そう思えた数週間後に

うつの治療終了と医師から言われました。

うつと診断されて治療終わるまで

2年かかりました。

ほんと長かった!

やっと身も心も軽くなった私は、

無事に地元のクリニックに

看護師として復帰することができました。

復帰後の私はどうなっていったか

風景 気づき 夕日

看護師に復帰したわたしは

あることに気づきました。

『うつの患者さんは思っている以上に多い』

ということです。

そのクリニックにくる患者さんの5~6人に1人

はうつの薬を飲んでいました。

「みんなうつと戦いながら働いているんだ」

自分が治療をしたからこそわかることがあり、

患者さんに寄り添える言葉を

かけることができるようになりました。

わたしの苦く長い治療の経験を

仕事に活かすことができたのです。

また、

夜勤がないクリニックに転職したので

コンスタントに働けるようになりました。

看護師は

夜勤してなんぼの面もありますが、

その夜勤を捨てたら、

ぐっと生きやすくなりました。

お給料は下がりましたけどね…(涙)。

その後も

いくつかのクリニックで働きました。

それぞれのところで求められる看護は

実にさまざまでやりがいがありました。

だけど、

業務量が多いところで

私はまたうつを発症してしまいました。

二度目のうつになってしまいましたが、

自分で症状が強くなる前に受診したため

重症にならずにすんでいます。

現在も治療中です。

今回の薬の量は、

1回目治療時の1/4です。

きっとまた治ると信じて、

治療を続けて

仕事も身体に合わせて働いていこう

思って日々を過ごしています。

看護師のわたしがうつになって分かった3つのこと

ノート まとめる 気づき

①しっかり治療すればうつは治る!

うつは治療期間に個人差があります。

絶対に無理しないで、

通院と服薬を忘れず頑張ったら

いつかはきっと治ります。

わたしは治るまで2年かかりました。

再発してしまいましたが

最初うつになった時に

働く環境や生活環境を見直すことができていたので

症状は比較的安定していて

のんびり治療中です。

②うつになって、より自己分析ができ自分を守る方法が分かった

うつになって

自分自身の思考と行動が停止することで

身体的なダメージはかなり受けた反面、

自分自身とかなり向き合うことができました。

まあ、向き合わざるおえなかったとも言えますが、

自分には何が苦手で

何がストレスになっていたのかなど

洗いざらい確認しました。

自分自身を守るためには

この作業は大切でした。

うつにならなければ、

こんなに身体のこと、

心のこと、

ストレスのこと、

働き方のことなど

考える時間なかったと思います。

いい意味で

自分を立ち止まらせよく考える時間になったと

今は思います。

そして、この時に考えたことは

今の人生でよく生かされています。

③収入源を複数もつことで、看護師がダメになっても収入に不安にならず治療に専念できる

休職中は給与が発生しません。

傷病手当を申請すれば

後日計算された額が振り込まれますが、

もともと少ない給与(職務に見合ってない額)ですから

家族を養っている方などには

生活や治療が不安になると思います。

1人だったわたしでも

もっと給与欲しかったから

早く復職しなきゃと焦ってたくらいですし…。

いつ自分の身に何が起きるかわからないこのご時世、

コロナもあって、

収入源は1つだけではなく

複数あるとかなり安心です。

収入面での不安が少しでも軽くなるだけで

治療が長引かないでよくなるかもしれません。

うつの治療中は働くことはできませんが、

元気になった後に

副業を考えるといいかもしれません。

本業と副業をダブルはホントに大変ですが、

後々をあなたを救ってくれるはずです。

まとめ

リラックス 風景

授業で学んだうつは

実際に経験すると

看護師の業務と同じくらいしんどいものでした。

うつにならないように

少しはストレスマネジメントできてたらよかったんでしょうけど…。(後悔)

仕事してくれる代わりの人はいても

あなたの代わりは決していません。

もっと自分を守っていきましょう。

それではまた。

愛をこめて

マコ